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機械技術

2025.02.21

ドーマープラメット、独自機能の工具を日本の機械加工現場へ提案

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 ドーマープラメット(チェコ)が加工精度や生産性の向上に役立つ機能性を高めた切削工具の提案を本格化している。高品位な加工面の実現や工具交換頻度の抑制といった機械加工現場の課題を解決し、収益性の向上を支援する。オリバー・サックス副社長と製品部門アジア地域担当のブルック・フーマネジャー、アジア地域営業担当のシャラッド・クルカルニ取締役に日本国内の機械加工現場に対する取組みを聞いた。
左からフーマネジャー、伊集院弘治日本法人営業部長、サックス副社長、クルカルニ取締役

左からフーマネジャー、伊集院弘治日本法人営業部長、サックス副社長、クルカルニ取締役

『機械技術』編集部

ドーマープラメットについて教えてください。

サックス

ソリッドと刃先交換式のドリルやエンドミル、フライス工具、旋削工具、ねじ切り工具など、40,000 を超える標準品を有している。英国・ドーマーツールズとチェコ・プラメットが2014年に提携して設立した。
ドーマーツールズは1913 年に設立されて、50年にヨーロッパで初めてスチームテンパー(蒸気低温焼きなまし)処理を導入したドリルメーカーだ。プラメットは1951 年に設立され、同年に焼結カーバイドの生産を開始している。両社とも切削工具と材料に関する知見に加えて生産技術力を有し、世界中で評価されてきた。ドーマーツールズもプラメットも90 年代から、サンドビック(スウェーデン)の傘下で現在もサンドビックのグループだ。

日本の機械加工現場の印象は。

サックス

加工に関する各種コストへの意識が高く、生産性を向上させるための方法を常に考えていることを感じた。第32 回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2024)に出展し、お客様と話をしたときに新しい技術に対して興味をもって、独自に調べていることが伝わってきた。われわれの提案にも興味を示していただいたことは非常に嬉しく思う。ヨーロッパや北米は新しい技術に対して非常に慎重だ。一方で実際に導入していただくまでは日本の機械加工現場も時間がかかる。当社の工具を使用した際、お客様のモノづくりの工程や全体の仕組みに確かな効果をもたらせるかどうかに関して、詳しく、はっきりした情報を提供しなければいけないと再認識した。

日本の機械加工現場への提案は。

フー

加工の原理や工具材質の特徴といった確かな根拠を基にした独自発想の切削工具を提案する。ハイフィードカッタ(高送り工具)「Dormer PrametSSO12」という製品のインサートチップの形状がその例だ。インサートチップは両面に切れ刃をもたせているタイプが多いが、Dormer PrametSSO12 は片面だけに切れ刃をもたせた。その結果、ボディにチップを取り付ける際の作業は容易で、剛性は高まった。振動も抑制され、加工面は高品位になり、工具摩耗も抑制できる。段取りと品質、工具交換によるコストといったあらゆる面に優位性がある。また、切削工具の重要な要素である、切りくずの排出にも着目している。切りくず排出性は加工品質と密接に関係している。この点に関してもぜひ使用して評価してほしい。

日本での事業展開をどう進めますか。

クルカルニ

これまでも工具商社を通じて販売を行ってきた。その形態は維持しながら、ユーザーの問合せや依頼に対し、より詳しい情報を迅速に提供していく。海外メーカーなので不安に思う方はいるかもしれないが、名古屋に拠点があり、日本の工作機械メーカーや機械商社での経験をもつ人材がわれわれの仲間にいる。現在は情報通信手段が発達しており、本社からの最新情報やサポートが確実に提供できる。物流拠点がシンガポールにあり、必要なときに必要な量が供給できる。

サックス

当社が日本人スタッフと拠点を揃えたのは、日本の機械加工現場に寄り添うためだ。責任をもってサポートする。

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