三菱電機は、7月30日(水)~31日(木)の2日間、産業メカトロニクス製作所(名古屋市東区)でプライベートショー「三菱電機メカトロニクスフェア2025 in 名古屋(MMF2025)」を開催した。イベントでは、同社の放電加工機やレーザー加工機などの製品やソリューションが提案されたほか、ユーザー企業のセミナーが催された。同展には2日間で全国から1,511名が訪れた。同規模のプライベートショーの開催は2014年以来。
イベント開催に先駆けて29日(火)に実施されたメディア向け視察会で、産業メカトロニクス事業部の長谷川寛部長(図1)は「製品や自動化のソリューションなどを実際に見て体感してもらい、お客さまとしっかりお話する時間を設けたい」と開催の目的を述べた。
視察会では、30日に発売した新型ワイヤ放電加工機「MGシリーズ」を披露した(図2)。同シリーズは従来品「MVシリーズ」の後継機として、「誰でも簡単に高品位加工」、「止まらない」、「省エネ」の3つのコンセプトをもとに「MG12R」、「MG24R」など4種を開発した。
図2 新型ワイヤ放電加工機「MG12R」(上)と「MG24R」(下)
過去に別機種で作成した加工プログラムをボタン1つで同社の加工最適化AI技術「Maisart」に適応したプログラムに自動変換できる機能「1 Push Technology」を搭載。また、ワイヤの巻きぐせを除去するアニール制御システムやワイヤ搬送ユニットの刷新により自動結線性能を向上させた。さらに、新たなサポートプランとして、同社のデジタル基盤「Serendie」を活用し、AIが常に機械の稼働状況を見守り、トラブル発生の際に積極的なサポートを行う「見守りサービス」を提供。シリーズ全体で年間1,200台の販売を目指す。放電システム部の高橋宣行部長(図3)は「最新の技術をさまざま盛り込んだMGシリーズを簡単に、広く使ってもらえることを目標にしたい」と述べた。
視察会では同社のファイバレーザー加工機「GX-Fシリーズ」による加工の実演も披露(図4)。多様な切断技術やレーザーとノズル穴の中心を自動で合わせる「自動芯出し機能」をアピールした。