ロストワックス精密鋳造や金属粉末射出成形(MIM)による機械部品を手掛ける㈱キャステム(広島県福山市)。成形に関する知見や金型製作で培った機械加工など総合的な技術を強みに事業を展開してきた。3D プリンタを活かしたモノづくりも提案し、新たな顧客開拓にも取り組む。また、仕事量の確保や事業承継などに課題を抱える鋳造・機械加工メーカーと連携して、互いにメリットが出る仕組みの構築も目指す。戸田拓夫社長が描く機械加工業の未来を聞いた。
とだ たくお/ 1956 年、広島県福山市生まれ、69 歳。学習院大学理学部数学科中退後、早稲田大学理工学部応用化学科を受験して合格。体調不良により中退後、80 年にキングインベスト(現・キャステム)入社。84 年製造部長、98 年専務、2007 年にキャステムグループ代表者・最高経営責任者。
いまいずみ ひであき/1957 年愛知県出身。1980 年大阪工業大学卒業後、オーエスジー㈱入社。エンドミルやドリルの設計、開発に長年携わる。特殊工具の打合せや使用状況確認のために国内外多数の切削加工現場を訪問した経験をもつ。著書に「目利きが教えるエンドミル使いこなしの基本」(日刊工業新聞社)。