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型技術

2025.10.16

プライベートショーやSNSを活用し、金型の認知度・存在感を高める―三和商工

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堀幸平社長

堀幸平社長

三和商工(東京都渋谷区、堀幸平社長)は、1967年の創業以来、金型補修機器の専門メーカーとして、溶接・洗浄・研磨・コーティング・カス上がり対策など、金型メンテナンスの主要工程を包括している。近年は将来を見据えた新たな試みなども始めている。自社の取り組みや今後の展望について堀社長に聞いた。

型技術編集部

主要事業について教えてください

堀社長

当社は金型メンテナンス機器の製造、販売、アフターケアを行っています。金型・成形業界向けのメンテナンス機器として溶接機、洗浄機、超音波研磨機、あとはプレス業界で使われる放電被覆装置の4つが柱となります。このメンテンナス工程をすべて網羅し、一気通貫でできるのが当社の一番の強みです。最近は金型業界のみならず板金業界やプラント関係で一部当社の機械が流用できることから、この分野での拡販も進めています。

2年前には受託事業を開始されました

さまざまな理由で当社の溶接機を購入できない顧客から、溶接を請け負ってほしいとの要望が以前からありました。2年前に受託溶接事業を新たに始めたことで、当社の溶接機をすぐに購入できない顧客との関係を維持し、販売のチャンスにつなげています。当社にはエキスパートの溶接技術スタッフがおり、愛知県刈谷市の専用工場で主に請け負っています。
溶接技術のエキスパートが金型の精密溶接を担っている

溶接技術のエキスパートが金型の精密溶接を担っている

今年の4月には自社初となるプライベートショーを実施されました

愛知県刈谷市にある「三和商工 愛知ショールーム」で初めて開催しましたが、通常の展示会よりもしっかりと来場者に案内ができるという印象をもちました。当社の製品は種類が多く、通常の展示会ではすべてを稼働させることはできませんが、プライベートショーだとそれが可能となり、実機を使って肉盛り溶接を体験いただけました。お客様に丁寧に製品の強みを説明できる機会は貴重だと感じたので、今後も年に1回のペースで開催してきたいです。
スタッフの説明に熱心に耳を傾ける来場者

スタッフの説明に熱心に耳を傾ける来場者

SNSの活用も始めました

これまでは金型業界向けの宣伝を中心に行ってきましたが、今後は個人にも広く認知される必要があると考え、SNSやラジオを多角的に活用しています。金型業界はニッチで一般にはなじみが薄いので、「金型=三和商工」という認識を広めることが目標です。ポッドキャストも活用して若年層がよく聴く番組にCMを打ち、SNSではショート動画を2週間に1度のペースで投稿し、当社の動画チャンネルへの誘導も図っています。従業員と専属デザイナーが協力し、独自のキャラクターを用いたマニアックな作り込みが評価されています。私は口出しせず、自由な発想でこうした活動を任せています。金型という言葉の新鮮さを生かし、さまざまな世代に『三和商工』の存在感を高めていきたいです。

今後の抱負をお聞かせください

来期で60周年を迎えるので、まずは100周年を目指して次の世代に繋げるために先を見据えてしっかり取り組んでいきます。従業員20人弱の規模ですが、長く続けることで社会に貢献できると考えています。


▽SNSの活用で幅広い世代に「金型」をアピール

新人が50年前の製品の修理に挑む動画

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