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展示会

2025.10.17

<展示会レポート>包装ラインの自動化に貢献する最新の包装機械が出展 「JAPAN PACK 2025 日本包装産業展」開催

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 国内外の包装機械や資材、関連サービスが一堂に揃う総合展示会「JAPAN PACK 2025 日本包装産業展」(主催:日本包装機械工業会)が10月7日~10日の4日間、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された。過去最多規模の572社・団体が2,024小間で出展し、4日間に33,464人が来場した。包装機械メーカーが自動化・省力化に寄与する新商品や新技術を披露した。(『機械設計』編集部)
 日本包装機械工業会は、包装機械、包装関連機器、包装資材などの新規性・独創性、安全・衛生性、省エネなどの優れた成果を表彰する「JAPAN PACK AWARDS」を2009年に開始した。今回、アワード大賞に選ばれたのが、ゼネラルパッカーのロータリー式給袋充填機「Smart Set Packer」(写真1)だ。製袋された袋の供給から開口、充填、シール、排出までの11工程を自動化する。特徴は、独自のデータベースにより、包材の構成や厚みに応じて、封をするための最適なシール条件を自動算出する「自動シール条件算出機能」。うねりが出やすい環境対応フィルムなどに対しても自動で確実な包装を実現する。また、袋サイズやパーツ位置の設定をボタン1つで自動切替できる「全自動切替機能」も搭載している。JPack-Fmt や国際規格にも準拠した。能力は最大70袋/分で、袋幅100~230mm×袋長130~380mmに対応する。
写真1 ロータリー式給袋充填機「Smart Set Packer」(ゼネラルパッカー)

写真1 ロータリー式給袋充填機「Smart Set Packer」(ゼネラルパッカー)

 大森機械工業は、包装資材の供給をロボットとAMRにより自動化したエシカル包装ラインを展示した(写真2)。まず、フィルムステーションにて協働ロボットが段ボール箱を開梱してフィルムロールを取り出し、AMRに載せる。AMRはフィルムロールを包装機械まで運ぶ。包装機械に備えた協働ロボットがAMRに載せられたフィルムロールをつかみ、包装機械にセットし、包装工程が進められる。使い終えたフィルムロールの取出しも自動で行える。
写真2 エシカル包装ライン(大森機械工業)

写真2 エシカル包装ライン(大森機械工業)

 フジキカイは、リニア搬送包装システムを出展した(写真3)。オーストリアのB&Rのリニア搬送システム「ACOPOStrak(アコポストラック)」を採用している。1ラインの中で同一のシャトルを利用しつつ、反対側で異なる包装作業を行えるため、省スペース・省コストを実現する。デモでは、A工程にて、パウチ袋の把持から、製品充填、トップシールまでを行う「チャック付パウチ」包装を実施し、B工程にて、カートン製函・繰り出し、カートンの受け取り・把持、製品充填、カートンの封函までを行う「セットアップカートン」包装を実施した。
写真3 リニア搬送包装システム(フジキカイ)

写真3 リニア搬送包装システム(フジキカイ)

 川島製作所は、モジュール型横ピロー自動包装機「KBF-7000MX」を出展した(写真4)。従来の包装機は、製品や包材の仕様が変更されるたびに機械全体を買い替える必要があったという。本製品は、フィルムの本数や自動・手動、モータの高速・低速、長さなどに応じて、基本モジュールを自由に組み合わせることを可能にした。必要な機能を必要なタイミングで自由に組み換えることができるため、初期投資の最適化、アップグレード、廃棄の最小限化につながる。また、故障したモジュールのみを交換すればよいので、修理も迅速かつ容易になる。
写真4 モジュール型横ピロー自動包装機「KBF-7000MX」(川島製作所)

写真4 モジュール型横ピロー自動包装機「KBF-7000MX」(川島製作所)

 ヤマハファインテックは、超音波式ヒートシール検査機「ULTRASONICA UE-02」を出展した(写真5)。独自の空中超音波式センサによるラインスキャンでアルミパウチなどのシールの内部状態を画像化し、かみ込みやしわ、シール抜け、シールずれなどのヒートシール不良を検出する。気泡も可視化することができる。検査結果はリアルタイムにフィードバックすることができ、画像データは全数保存できる。2026年には小型化した機種の発売も予定している。
写真5 超音波式ヒートシール検査機「ULTRASONICA UE-02」(ヤマハファインテック)

写真5 超音波式ヒートシール検査機「ULTRASONICA UE-02」(ヤマハファインテック)

 システムスクエアは、高速搬送仕様のかみこみX線検査機を出展した(写真6)。かみこみX線検査機は、X線と光学系で撮影した2つの画像を合成することで、アルミ蒸着包材をはじめ、アルミ包材、全面に印刷のある包材、透明セロ包材、紙包材などのかみこみ検査が可能。高速搬送仕様では、フラットコンベヤを使用し、搬送速度97.6m/分で、500個/分の包装品の表面と内部の検査が行える。
写真6 高速搬送仕様のかみこみX線検査機(システムスクエア)

写真6 高速搬送仕様のかみこみX線検査機(システムスクエア)

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