1 つは金型の大型化に対応した工具です。昨今ギガキャストへの注目が高まっていますが、金型の大型化となると当社の出番が増えてくると感じています。例えば当社の高送りラジアスミル「TR4F」は大物金型に対応した製品となっているほか、独自のくびれ形状によって切りくず排出性を格段に高め、加工の自動化にも寄与する製品になっています。ただ、大型金型については現在のラインナップでは足りない部分もあると感じていて、深く細い箇所にも届くものや剛性を保ちながら精度をきちんと出して削れるものなどが必要になってくるでしょう。こうした新たなニーズが出てくることは当社としては喜ばしいと感じています。
もう1 つは金型の高精度化に対応した工具です。特に燃料電池セパレータのバイポーラプレート向け金型は高精度が求められる金型で、数量も非常に多く出ると聞いています。当社としてはそうした新たなニーズをがっちりつかんでいきたいですね。セパレータ金型の加工に関連して言えば、高硬度鋼加工用の高送りラジアスエンドミル「EHHRE-TH3 mini」で刃径1 mm 以下のラインナップを拡充していて、ボールエンドミルとは異なる加工の提案を行っています。今年11 月のJIMTOF2024 でも新たな製品の発表を予定しています。