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型技術

2024.12.05

独創的な商品開発と優れた技術を基盤に顧客に寄り添う企業へ

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㈱MOLDINO 代表取締役社長 金子 善昭氏

編集部

現在注力している製品開発テーマをお教えください。

金子

1 つは金型の大型化に対応した工具です。昨今ギガキャストへの注目が高まっていますが、金型の大型化となると当社の出番が増えてくると感じています。例えば当社の高送りラジアスミル「TR4F」は大物金型に対応した製品となっているほか、独自のくびれ形状によって切りくず排出性を格段に高め、加工の自動化にも寄与する製品になっています。ただ、大型金型については現在のラインナップでは足りない部分もあると感じていて、深く細い箇所にも届くものや剛性を保ちながら精度をきちんと出して削れるものなどが必要になってくるでしょう。こうした新たなニーズが出てくることは当社としては喜ばしいと感じています。
もう1 つは金型の高精度化に対応した工具です。特に燃料電池セパレータのバイポーラプレート向け金型は高精度が求められる金型で、数量も非常に多く出ると聞いています。当社としてはそうした新たなニーズをがっちりつかんでいきたいですね。セパレータ金型の加工に関連して言えば、高硬度鋼加工用の高送りラジアスエンドミル「EHHRE-TH3 mini」で刃径1 mm 以下のラインナップを拡充していて、ボールエンドミルとは異なる加工の提案を行っています。今年11 月のJIMTOF2024 でも新たな製品の発表を予定しています。
高送りラジアスミル「TR4F」5000 形。大物金型 に対応し独自形状で切りくず排出性を格段に高めた

高送りラジアスミル「TR4F」5000 形。大物金型 に対応し独自形状で切りくず排出性を格段に高めた

編集部

人材不足が深刻化する中、御社における人材採用・育成に関して考えをお聞かせください。

金子

社長に就任して以来、社員の皆さんにお話していることがあります。それは、「開発技術のMOLDINO」として技術的に質の高い製品を世に送り出している当社として、そこで働く人にもそうした高い品質の製品に見合った人間として成長してほしい、ということ。より良い技術を追求していく真面目さやひたむきさ、仲間を尊重し思いやれる人間性など、いわば人間の質が高くなければ質の高い製品はつくれないと考えています。そうした人が増えることが組織や会社の質を高め、「MOLDINO」というブランドの価値を高めることにつながる。そうすれば、学生の方々をはじめ社外の人々にも「あの会社で働いてみたい」と思ってもらえるはずと考えています。当社としてはこうした質の高い人材を育てていきたい。最近では今年8 月に出展した子供向けイベント「モノづくり体感スタジアム2024」で、参加者となった子供たちへ超硬工具の役割などをわかりやすく伝える経験が従業員満足度の向上にとても役立ったと聞いています。こうした取組みも人材育成には重要だと実感しています。

編集部

今後の抱負をお聞かせください。

金子

 当社は決して大きな企業ではありませんが、素材から開発、製造まで一貫してすべて行えます。こうした体制があるからこそPRODUCTION50 のような提案もしっかり展開していけるし、お客様からの高い要求精度にも応えられる。そうした良さをさらに伸ばし、独創的で競合他社の追随を許さない製品を世に提供していきたい。そうして企業の社会的価値と経済的価値を高めながら成長していければと考えています。
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