3Dプリンティング、AM技術の総合展示会「TCT Japan 2026」が1月28日~30日の3日間、東京ビッグサイトで開催された[主催:JTBコミュニケーションデザイン、Rapid News Publications]。126社/団体が出展し、3日間で4万5,202人が来場した(同時開催展合計)。 最新の3Dプリンタや材料、造形品などが各社から出展された。
クボタケミックス
硬質塩ビ管・継手メーカーのクボタケミックスは、同社の技術を活かした硬質塩化ビニル製フィラメントと各種造形品を参考出展した(写真1)。塩ビの特徴である高強度で疎水性や耐薬品性に優れている点をPLAと比較してPRした。「製品化に向けてユーザーのニーズを探っていきたい」(同社)。同社試験によると、XY方向の引張強さはPLAよりも24%高い58~59MPa、Z方向は37%高い49~50MPaという結果を示した。一方で、塩ビは成形時に塩化水素が発生するため、排気が必須。ブースではグーテンベルクと共同開発した排気機能付きの3Dプリンタも展示していた。
城東テクノ
城東テクノは、独自のポリプロピレン(PP)フィラメント「JIZAI」を出展した。「PPの弱点である造形時の反りを抑えられる」(同社)ことが特徴。横1m、縦200mmの成形品でも反りが出ないことをPRした(写真2)。併せて、変形に強く、繰り返し曲げても壊れない強度と柔軟性を備え、ヒンジ構造に使えることも紹介した。また、割れに強い「JIZAI Twist」や強度と耐熱性能を高めた「JIZAI PowerZ」などの開発品も展示していた。
写真2 造形時の反りを抑える独自のPPフィラメント「JIZAI」による成形品
第一セラモ
第一セラモは、金属・セラミックス粉末と樹脂バインダを混合したフィラメントと造形品を出展した。材料押出法(MEX方式)の3Dプリンタで造形、脱脂、焼結をすることで高密度の3D焼結品が得られる。SUS316L、アルミナ、チタン合金、純銅、ジルコニアなどに対応し、造形品と焼結品を併せて展示していた(写真3)。
A.switch
FA事業と3Dプリンティング造形サービスを展開するA.switchは、これまで自動化設備周辺の3Dプリンタ造形品を多く手がけてきた実績がある。ブースでは3Dプリンタで造形した部品や治具などを出展したほか、多関節ロボットの接合アタッチメントやハンド、爪の先端に造形品を用いてデモを実施、機能を損なわずに軽量化を実現できる点などをPRした(写真4)。
日本3Dプリンター
日本3Dプリンターは、粉末焼結積層造形(SLS)方式の3Dプリンタ「Raise3D RMS220」を出展した(写真5)。本体サイズは861×685×1,560mmとコンパクトでありながら、造形サイズは220×220×350mm、造形容量は17Lとなっている。75Wの高出力レーザーと、最大30,000mm/sのスキャン速度を持つ高精度ガルバノメーターを搭載していることも特徴だ。メンテナンスにも配慮された構造となっている。「導入のハードルを下げる機種として訴求したい」(同社)。対応材料はRaise3D社製のPA12、TPUなど。精度は造形サイズ100mm以下で±0.2mm、100mm以上は±0.2%としている。多様な造形サンプルを出展していた。
写真5 コンパクト・高出力のSLS方式3Dプリンタ「Raise3D RMS220」
Brule
Bruleは、日本初上陸のXJet社(イスラエル)の金属・セラミック積層造形3Dプリンタ「XJET Carmel PRO」を紹介し、造形サンプルを出展した(写真6)。独自のナノ粒子インクジェット技術を搭載していることが特徴。本体サイズは1,750×850×1,900mm、造形サイズは350×140mm、積層ピッチは-8±2μm。4材料の同時マルチマテリアル造形が可能となっている。
写真6 「XJET Carmel PRO」によるセラミックス造形品
AMX
AMXは、同社製の光造形3Dプリンタ「Ω-LUX GT Pro」を出展(写真7)、“純国産”であることをPRした。本体サイズは390×358×813mmで、造形サイズは223×126×210mm。LCDピクセルは16.8×24.8μm、積層ピッチは25~100μm。独自開発の光硬化ユニットを搭載し、LCDに対して垂直な光を照射することに成功。「光のにじみ」を抑えてエッジを再現し、垂直穴径0.2mm以下、水平穴径0.3mmを達成したという。オープン環境のソフトウェア、ハードウェアのため波長が合致する材料を自由使用できる。「水洗いレジン」など自社開発の材料も用意する。
写真7 “純国産”の光造形3Dプリンタ「Ω-LUX GT Pro」