金型製作技術や射出成形、プレス加工に関する展示会「INTERMOLD2026/金型展2026」と「金属加工技術展2026」が4月15~17日の3日間、インテックス大阪(大阪市住之江区)で開催された。主催は「INTERMOLD2025/金型展2026」が日本金型工業会とテレビ大阪、「金属加工技術展2026」が日本金属プレス工業協会。国内の工作機械や切削工具、工作機器、金型製作関連装置、材料などメーカー・商社などが出展。会期中は全展で33,397人が来場した。 (『型技術』編集部)
牧野フライス製作所
牧野フライス製作所は、立形マシニングセンタ(MC)での精密加工事例や機械操作の省力化技術を紹介した。立形MC「V300」は冷却方法の見直しや温度変化による機械変形の自動抑制機能により、長時間稼働における安定した加工精度の向上を追求した。精密金型加工の課題である加工時にできる微細な傷や段差を抑制でき、磨き作業の省力化が可能になることを提案。加工支援ソフト「MAS-μCX」はNCプログラムやスケジュールを管理する。量産品向けの「MAS-NX」を金型や少量品の加工で使用する単体加工機向けに最適化した。
西部電機
西部電機は、ワイヤ放電加工機と内面研削盤を提案した。「MM50UP」はピッチ加工精度が±1μmの超精密加工向け。ブースでは協働ロボットを連携させた自動化の提案を行った。また、「SFG-35HP」はくし刃型旋盤と内面研削盤の機能を融合した複合加工機。冷間鍛造部品や光学部品の金型加工の工程集約に有効なことを紹介した。
GROB Japan
GROB JapanはユニバーサルMC(横型MC)の独自構造による優位性を提案した。Gシリーズは水平スピンドルベアリングを備えた独自の軸配置により、切りくずがチップコンベアに直接落下するため、切りくずの堆積によるワークへの影響を防ぐ。また、切削工具とスピンドルを作業エリアから退避させながら加工できるため、加工エリア全体を使用でき、大型ワークの加工が可能。
兼松KGK
兼松KGKは中国・北京精彫製の高速マシニングセンタを提案した。医療機器や鏡面加工のサンプルとともに紹介。医療機器部品は曲面やテーパねじ穴、針穴、だるま穴など28個の穴形状がある脛骨プレートを2時間45分で加工した例を紹介。また、横75㎜×縦37㎜×高さ30㎜の50HRCの材料をRa5nmの精度で加工した鏡面加工の例も紹介した。複雑形状や高い表面精度の加工が可能なことをピーアールした。
安田工業
安田工業は、微細加工機による工程集約や樹脂切削のソリューションを提案した。微細加工機「YMC650」にロータリーテーブルを搭載した機種による切削と研削を組み合わせた高精度加工機能を披露。パンチ金型に有効なことを紹介した。また、大阪開催のインターモールドでは初めてとなる樹脂切削加工機「Labnos」も披露。樹脂製の試作部品や樹脂製金型の製作方法として提案した。
ゴーショー
ゴーショーは、独レダース社の5軸マシニングセンタ(MC)「RXP500DSC」や高速ミリングマシン「RHP500」で加工した各種ワークを展示した。レダース社は2027年度から同社のMCについて、2025年11月に発売した「RPTシリーズ」に統一していく方針。同シリーズには温度変化のある設置環境でも高精度加工を実現する補正技術「PRECITEMP」を搭載し、常温環境で1μmの機械精度を実現するという。
MOLDINO
MOLDINOは、2025年末に発売した微細超深穴加工用ドリル「エポックマイクロステップボーラーエボリューションシリーズ」を展示した。それぞれで同社独自の異なるコーティングを施した「EMSBSE-PN」と「EMSBHE-ATH」を展開。前者は最小φ0.04mmから0.01mm刻みでφ0.3mmまでラインナップを拡充。後者では注射針金型用ゲージピン穴加工や、ピン穴加工の細穴放電から切削穴あけへの工法転換を訴求する。「発売から順調に売上げを伸ばしている」(担当者)。
日進工具
日進工具は、銅電極加工用ニック付き3枚刃スクエアエンドミル「DHS340」や、サーメットロングネックラジアスエンドミル「CHR430R」などを展示した。前者は切れ刃に細かな溝(ニック)が刻まれており、切りくず排出性を向上させた。後者はサーメットを切れ刃に用いることで、超硬合金工具で炭素鋼を切削するときに問題となるむしれの発生を抑制できる。同社は近年、アジャイル開発により多くの新製品を市場に投入する製品展開を行っているという。
ユニオンツール
ユニオンツールは、4枚刃ハイグレードロングネックボールエンドミル「CBN-LBF4000」を展示した。チップポケットを広くすることで切りくずの排出性を高めたほか、加工面の品質を安定させるために工具先端に微小な溝を設けた。先端部の最小径はφ1mmで「今年中にφ1mm以下の製品も展開していく予定」(担当者)。ブースでは同製品で仕上げ加工を行った累積ピッチ誤差0級のスパイラルベベルギアのワークサンプルをアピールした。
大昭和精機
大昭和精機は、CMOSカメラ搭載の非接触工具位置測定器「ダイナゼロビジョンポータブル」を展示した。ワーク加工前に高速回転させた工具の工具長・工具径を測定することで加工精度の向上に寄与する。測定対応工具径はφ0.01~20mm。従来品は工作機械の導入時のみ設置可能で他の機械に付け替えられないという課題があったが、同製品では既存の工作機械にもレンチ1本で着脱でき、より手軽に機内測定ができるようにした。ブースでは同製品で測定を行った工具で加工したワークも展示した。
ダイジェット工業
ダイジェット工業は、2026年2月に発売した小径多刃仕様の高能率荒加工用カッター「マックスマスターミニ」を展示した。従来の「マックスマスター」にはなかったφ10~16のモジュラーヘッドタイプをラインナップ。インサートは米粒大の小型かつ両面4コーナー仕様。超硬合金の価格が上昇する中で材料コストを抑え、経済性を追求した。
MSTコーポレーション
MSTコーポレーションは、同社の焼ばめ装置「ヒートロボ」を搭載した自動焼ばめ装置を展示した。焼ばめ装置は電磁誘導式。従来は手動で人手が必要となる焼ばめと焼はずしを、20~30秒といった短時間で、自動で行うことができる。対応工具径はφ3~8、対応ホルダはHSK- E25/ E32/ E40 /F63。
C&Gシステムズ
C&GシステムズはCAMシステム「CAM TOOL」の最新バージョンである「22.1」の機能紹介を行った。ツールホルダの干渉回避精度の向上や突出し長の検討時間の短縮、AIによる切削条件算出などの機能を強化。生産性と品質の向上を支援する。
ヘキサゴン
ヘキサゴンは測定、CAM、品質解析など総合的なソリューションを紹介。3次元座標測定機レーザースキャナー「HP-L-10.10」を搭載した門型3次元測定機で自由局面を有する金型を想定した形状の測定デモンストレーションを行った。従来は光沢がある素材の場合、レーザースキャナーを用いるのは課題があったが早い周期でレーザーを投射することで光沢による影響を除去・最適化した。
テクノコート
テクノコートはYAGレーザー肉盛り・溶接機「TLシリーズ」での肉盛溶接のデモンストレーションを披露した。パルス状スポット照射により肉盛材料のみを瞬時に溶融が可能。また、アルゴンガスで肉盛り部をシールドするため、酸化を抑制する。「肉盛り溶接は、金型以外にもポンプのなどの補修の用途で採用実績が増えている」(担当者)とさまざまな産業で活用が進んでいることを紹介した。
サンクス製作所
サンクス製作所は中国・Dynalasersのファイバーレーザー溶接機を紹介。ワイヤフィーダーが本体と一体型による省スペース化が可能なことに加えて、ハンドトーチで出力やワイヤ送りスピード、溶接幅の調整が可能なこと、ハンドトーチが分離できることといった、操作性とメンテナンスの優位性を提案した。