日本金型工業会の新プロジェクト「Next Mold Alliance(NMA)」は8月18日、鋳造・鍛造・ダイカスト・プレス・樹脂・ゴムなど異なる型種の企業が連携し、顧客にワンストップで対応する枠組みとして発足し、都内で調印式を開いた(図)。単独企業では対応が難しい案件を、各社の専門性を活かして補完し合い、日本のモノづくりの競争力向上を目指す。 参加するのは日型工業、カワマタ・テクノス、七宝金型工業、日進精機、ペッカー精工、マルスンの6社。同日、都内で調印式を開いた。顧客はNMAの参加企業と取引する際、その企業が扱っていない型種も発注することが可能になるという。
代表の渡辺隆範氏(日型工業社長)は、「日本の金型業界が約2,000社へと減少する中、このままでは製造業の基盤が弱体化するとの危機感を背景に、次世代へ技術と産業を引き継ぐため連携を呼びかけた」と説明した。NMAは企業統合ではなく、各社が独立性を保ちながら協業する「緩やかなアライアンス」で、既に実案件も動き始めている。
近年はメーカー側でも製造ノウハウの継承が難しくなり、「どの工法を選べばよいかわからない」「窓口を一本化したい」という要望が増えているという。NMAはこうした課題に対し、最適な工法や企業を組み合わせて提案し、場合によっては製品開発段階から支援する。さらに、設備や技術、人材育成の面でも相互補完を進め、国内外の案件獲得を視野に入れる。
当面は規模拡大そのものを目的とせず、信頼できる企業同士が自立した経営を維持しながら価値を高めることを重視する。活動実績を業界全体へ共有し、同様の連携モデルが広がることで、日本の金型産業と製造業全体の持続的発展につなげる考えだ。