機械設計 連載「教えてテルえもん!3次元ツール習得への道」
2025.03.15
第9回 3次元CADでのサーフェスモデリング
いわてデジタルエンジニア育成センター 小原 照記
サーフェスモデリングの基本
サーフェスの基本機能には、ソリッドと同じく「押し出し」、「回転」、「スイープ」、「ロフト」があり、面をオフセットする機能や閉じた領域に面を張る機能「パッチ(フィル)」などの面を作成する機能がある(図5)。
サーフェスは厚みゼロの中身のないデータになるため、ソリッドのように形状同士の足し算、引き算ができない。そのため面を作成した後に、面をカット(トリム)して面を後から接合しながらモデリングをしていくのが一般的な作成方法である(図6)。
サーフェスで面を作成する際には、隣り合う面との連続性を定義する場面がある。一般的な3 次元CADで適用できる3つの連続性について説明する(図7)。
・ 接触連続(G0):接触しエッジを共有したサーフェス面
・接線連続(G1):接触し正接したサーフェス面
・ 曲率連続(G2):接触・正接し、かつ曲率を保持したサーフェス面
図8 のように、3 次元CADでは連続性をゼブラストライプ(しまうま模様)で確認することができる。
図8 3 次元CADでゼブラストライプを使用した面の連続性の確認
一般的な3次元CADでは、G2(曲率連続)までを考慮した面の作成になるが、車のデザインの場合には、G3(曲率変化率連続)以上の連続性を求めるクラスAサーフェスを作成することもある。
ソリッドとサーフェスのハイブリッドモデリング
表1 は、ソリッドとサーフェスを比較したものである。
ソリッドとサーフェスで各メリットとデメリットがある。ソリッドのメリットとサーフェスのメリットを組み合わせてモデリングしていくのが最適なアプローチ法(ハイブリッドモデリング)であり、設計業務の効率化・高度化につなげることができる。
例えば、サーフェスでソリッドでは作成が難しい曲面形状を作成し、厚みを付けてソリッド化した後に穴をあけたり、フィレットを追加したりして形状を完成させて、部品との干渉や質量を確認しながら軽量化の設計を進めていくのである。
最近の3 次元CADでは、CGソフトのように面を押したり、引いたりなどして直感的に曲面を作成できる機能を持ったものもある。設計する製品で曲面を作成することが多い場合には、曲面作成機能が充実したツールの導入を検討するのも良いだろう。
CGソフトと3 次元CADでのサーフェス機能を使用した曲面作成の違いは、3 次元CADはパラメトリックに形状を作成し、後からパラメータやスケッチの修正をすることで形状を変更するなどのコントロールが行える点である。実際にモノとしてつくる形状を設計・デザインするのが、画像やアニメ動画を制作するCGソフトとは違うところである。最近ではCADとCGの境目が徐々になくなってきているが、CADでのサーフェス機能はパラメトリックに自由曲面を作成するために重要なツールなのである。
サーフェスはソリッドよりも操作が難しいところがあるが、習得することでモデリングの幅を広げることができるので、サーフェス機能を使って、まずは身近にある家電や車などをつくってみたりなどしながらスキルを身に付けていってほしい。