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機械技術

2025.09.22

ZOLLER Japanがプライベートショーを開催 機械&工具メーカーとコラボし、加工前準備の効率化を提案

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ZOLLER Japan は9月4日と5日の2日間、大阪本社(大阪府吹田市)でプライベートショー「Z. Connect2025」を開催した。ヤマザキマザック、サンドビックとコラボし、3社によるセミナーと工具測定や加工のデモを実施。参加した機械工具商社や工作機械ユーザーの担当者に、加工前に必要なさまざまな作業の効率化を提案した。

工具準備、測定、加工の各段階でムダ省く

  午前中のセミナーではまずサンドビック コロマントカンパニーが切削加工の準備段階で使える無料ソフト「CoroPlus Tool Guide」を紹介。ユーザーが加工したい材種や加工後の寸法、使用機械を入力すれば、それに適したサンドビック製工具が提案され、切削条件、工具寿命、1ワーク当たりのCO2排出量なども算出される。どの工具を使い、どんな条件で加工するかを決めるには経験が必要だが、同ソフトを使うことで誰でも簡単に工具や切削条件の選定が可能になるという。
 ZOLLER Japanはツールプリセッタの活用方法を紹介。同社のツールプリセッタは工具をセットし、登録データを呼び出すだけであとは自動で測定できるので、測定者によるばらつきがない。繰返し精度±2μmも保証する。ツールプリセッタを使い、あらかじめ工具の長さや径を測定しておくことで工作機械内での段取り時間を大幅に削減でき、稼働率を高められるという。さらに、ヤマザキマザックが提供する工具管理ソフト「Smooth Tool Management」(以下、STM)との連携も提案。あらかじめIDを付与した工具をツールプリセッタで測定し、その工具IDを工作機械側で読み取れば、STM経由で工作機械のNCに測定データが転送される。工作機械に測定データを手入力する必要がなくなり、一層の省力化やヒューマンエラー防止につながる。
 ヤマザキマザックは定額制デジタルサービス「MAZATROL DX」を使った外段取りを提案。同サービスを使えば、機械稼働中でも事務所のPCでプログラミングや干渉チェックができ、作業を効率化できる。また、前出のSTMを使えば同社製工作機械に取り付けてある工具や現場の予備工具の一括管理が可能。各工具の寿命を把握することで、寿命に至る前に取換え用の工具を準備でき、ムダな機械停止時間を減らせるという。
図1 ツールプリセッタ「venturion 450 MZ」(Mazak edition)による測定の様子

図1 ツールプリセッタ「venturion 450 MZ」(Mazak edition)による測定の様子

 午後のデモでは、ZOLLER製工具キャビネット「toolOrganizer」からの工具のピックアップやSTMに対応したツールプリセッタ「venturion 450 MZ」(図1)による測定、ヤマザキマザック製複合加工機「INTEGREX j-200 NEO」(図2)へのSTMによる測定データ転送、加工まで一連の流れが披露された。参加者は熱心に説明に耳を傾けていた。
 ZOLLER Japanはこれまでも他社とコラボした自社展を開催してきた。同社の龍口一社長は、「複数社の商品を組み合わせることで『こんなこともできる』と知っていただく機会になれば」と話した。  
図2 複合加工機「INTEGREX j-200 NEO」による加工を見守る参加者ら

図2 複合加工機「INTEGREX j-200 NEO」による加工を見守る参加者ら

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