icon-sns-youtube icon-sns-facebook icon-sns-twitter icon-sns-instagram icon-sns-line icon-sns-tiktok icon-sns-etc
SEARCH

プレス技術 連載「我が社の現場DXはじめの一歩」

2025.04.03

第3回 SiO セミナー&ショールーム見学レポートと開発者インタビュー

  • facebook
  • twitter
  • LINE

企画・文=ものづくりライター 新開 潤子(オフィス・キートス)
協力=SUS ㈱、㈱オシタニプレス、㈲沼製作所

しんかい じゅんこ):ものづくりライター/オフィス・キートス代表
URL:https://office-kiitos.biz/
取材協力:SUS ㈱ https://www.sus.co.jp/

中小企業の現場DX はここから実践編

 工場のデジタル化・自動化(=デジタルトランスフォーメーション、以下DX)による現場の効率化を目指す取り組みをクローズアップする本連載も3 回目を迎える。

 第1 回は現場DX を実現するツールとしてSUS ㈱のSiO(エスアイオー)を取り上げ、文系ライターの筆者がプログラムを作る様子をレポートした。前号の第2 回ではSUS の山田氏に、SiOシリーズのラインアップと概要を整理いただき、現場での活用イメージまでをご紹介いただいた。第3 回の今号からは実践編としてより現場に即した内容を取り上げるので、自社の現場を思い浮かべながらご一読いただければ幸いである。

板金加工業・プレス加工業の2 社がSiO シリーズの活用に挑戦

 さて、本連載を担当するにあたり、できれば机上の空論ではなく、現場で実際にSiO シリーズを使った現場改善の様子をリアルに紹介したいと考えた。そこで大阪の板金・プレス加工業、オシタニプレスの押谷社長(写真1 右)と、愛知のプレス加工業、沼製作所の沼社長(写真1 左)にお声がけしたところ、両名に快諾いただいた。
写真 1 プロジェクトにチャレンジしてくれた有限会社沼製作所の沼大輔社長(左)と株式会社オシタニプレスの押谷義樹社長(右)

写真 1 プロジェクトにチャレンジしてくれた有限会社沼製作所の沼大輔社長(左)と株式会社オシタニプレスの押谷義樹社長(右)

 どんな会社でもそうだと思うが、両社ともに現場にはいろいろと改善の余地がある状況。また、どちらも情報のやり取りはアナログがメインで、デジタルな情報の有効活用については道半ばといったところだ。そこで、本連載のプロジェクトを次のように進めることにした。
【現場DX プロジェクト概要】
① セミナーとショールーム見学で社長自らSiO を学び身につける
② 会社に持ち帰り、現場で3 箇所以上にSiOを使った仕組みを導入する
③ その様子を本連載でリアルにレポートする
 このプロジェクトの最大のポイントは③のレポートだ。というのも、中小企業の社長は毎日現場と事務所、客先などを行ったり来たりして大変忙しく、現場改善やDX への思いはあってもなかなか着手できない会社が多いことと思う。そこで今回のプロジェクトでは本連載を名目にして期限を区切り、締切に間に合うようにスケジュールを立て、レポートできる実例を現場で作っていただくように依頼した。

 ということで2024 年6 月、SUS の静岡事業所でキックオフミーティングを開催し、プロジェクトが本格的に始動することとなった。
【キックオフミーティングの目的】
①  SiO セミナー(講義+実習)
② ショールーム見学(実例を学ぶ)
③ 会社で実践できそうな改善を決める
 では当日の模様を順に見ていこう。

SiO セミナーでは、講義+演習でプログラミングを習得

 冒頭のSiO セミナーで講師を務めてくれたのは、SiO の開発者である辻宏之氏(写真2、開発者インタビューはP.74)だ。まずは講義でSiOの特徴やこの仕組みを使ってできること、活用例やソフトの使い方などの詳しい説明を受けた。押谷氏、沼氏の両名も納得の様子だった(写真3)。
写真2 SUS ㈱ 第2 開発グループ SU 開発チームの辻宏之チームマネージャー

写真2 SUS ㈱ 第2 開発グループ SU 開発チームの辻宏之チームマネージャー

写真3 まずはSiO の概念や特徴、ソフトの使い方などを座学で学ぶ

写真3 まずはSiO の概念や特徴、ソフトの使い方などを座学で学ぶ

 続く演習では1 人につき1 セットずつ、スイッチボックスやリレー、ブザーなどを備えたトレーニング用のキットが用意された(写真4)。SiOと接続してプログラム用ソフトを操作するPC についてはデモ用を借りることもできるし、持参のノートPC にソフトをインストールしても参加可能だ。
写真4 セミナーで使うトレーニングキットには、あらかじめSiO 本体とスイッチやブザーなどがセットされ、名称と金額も明記されているのでわかりやすい

写真4 セミナーで使うトレーニングキットには、あらかじめSiO 本体とスイッチやブザーなどがセットされ、名称と金額も明記されているのでわかりやすい

 演習開始時には辻氏から「小学生のプログラミング教室と同じ問題です」との説明の後、プロジェクタの画面に課題が映し出され、順番に挑んでいった。
【演習問題(基本)の例】
● リミットスイッチ(IN1)をON すると表示灯(OUT1)がON になり、3 秒経過すると表示灯(OUT1)がOFF する。
● リミットスイッチ(IN1)をON するとブザー(OUT2)がON になり、リミットスイッチ(IN1) をOFF するとブザー(OUT2) がOFF する。
 文字の並びだけを見ていると難しそうな印象もあるが、SiO のプログラム用ソフトウェア「SiO︲Programmer」は日本語の選択式(写真5)なので全然難しくない。そしてトレーニングキットではスイッチやセンサ類の名称と、それらを接続したポート番号(IN1 など)がはっきりわかるようになっているので、順に確認しながら選択していくだけでプログラミングが進んでいった(写真6)。
写真5 SiO Programmer は日本語選択式なので、難しいプログラミング言語を覚えなくても扱える(講義資料より)

写真5 SiO Programmer は日本語選択式なので、難しいプログラミング言語を覚えなくても扱える(講義資料より)

写真6 辻氏の説明に従ってスイッチを操作する様子

写真6 辻氏の説明に従ってスイッチを操作する様子

 演習問題が応用編、超応用編に進むとさすがにちょっと複雑になり、プログラミングのペースは落ちていった(写真7)。そんなタイミングで辻氏から「今やっていただいているプログラミングは、小学生向けプログラミング教室の課題とほぼ同じ。子どもたちは30 分ほどでクリアする子もいますよ」と声がかかり、両名は苦笑。しかしほどなくして全課題をクリアすることができた。
写真7 手が止まったときには辻氏の絶妙なアドバイスで前に進むきっかけを得られた

写真7 手が止まったときには辻氏の絶妙なアドバイスで前に進むきっかけを得られた

37 件
〈 1 / 2 〉

関連記事