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機械設計 連載「教えてテルえもん!3次元ツール習得への道」

2026.03.12

第24回 設計力を高める! 3Dスキャナを活用したリバースエンジニアリング

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いわてデジタルエンジニア育成センター 小原 照記

リバースエンジニアリングによるDX

 人がノギスなどで計測するには時間がかかり、自由曲面のような計測が困難なものでも、3Dスキャナを活用したリバースエンジニアリングによって時間短縮や品質向上が期待できる。3Dスキャナによるリバースエンジニアリングを、これまでの設計手法を変える1 つの革新的なアプローチとして捉えると、これはもう立派なモノづくりにおける「デジタルトランスフォーメーション(DX)」といえるのではないだろうか。

 今回は、部品や製品を3Dスキャンしてのリバースエンジニアリングについて紹介したが、工場内を3Dスキャンして3次元データ化し、そこに新しく設置する設備を設計したり、生産ラインのレイアウトを検討したりするなど、工場や設備設計の世界でも役立てることが可能である。さらに、VR(仮想現実)/AR(拡張現実)技術などを組み合わせれば、その可能性はさらに広がる。ほかにも、人体を3Dスキャンして、その人の身体に合った(パーソナライズされた)モノをつくったり、伝統工芸品や土器などの重要文化財を3Dスキャンして、アナログとデジタルを融合させたりなど、その活用用途は無数にある。

 リバースエンジニアリングは、製品を調べ、改良を検討し、より良い製品を生み出す手法である。法律上でもリバースエンジニアリングは合法とされている(ただし、リバースエンジニアリングから得た情報を基に製品をコピーしたら違法になる)。3Dスキャナを活用したリバースエンジニアリングを設計で利用できる場面は限られるかもしれないが、うまく使用することで、開発にかかる時間やコストを抑え、短期間で低価格な新製品を設計できるかもしれない。良い製品を観察して学ぶことも設計者として大切なことである。その際、細かい形状を詳しく調べるのに3Dスキャナが大活躍することだろう。設計開発において良いアイデアが思い浮かばずに困ったときにも、リバースエンジニアリングを思い出してみてほしい。何か良い解決案が得られるかもしれない。自社の設計スキル、現場力のアップを目的に、3Dスキャナの導入を検討し、リバースエンジニアリングに取り組みながら設計者の働き方改革を進めてみてはいかがだろうか。
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