icon-sns-youtube icon-sns-facebook icon-sns-twitter icon-sns-instagram icon-sns-line icon-sns-tiktok icon-sns-etc
SEARCH

展示会

2025.07.31

<展示会レポート>「MF-TOKYO 2025 第8回プレス・板金・フォーミング展」が開催

  • facebook
  • twitter
  • LINE

 プレス加工や板金加工などの塑性加工技術に関連する展示会「MF-TOKYO2025 第8回プレス・板金・フォーミング展」(主催:日本鍛圧機械工業会、日刊工業新聞社)が7月16~19日の4日間、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された。「人と地球にやさしい技術、持続化可能な未来を築く」を副題のもと、環境負荷低減や作業環境の改善に役立つ製品や技術が披露された。会期中は3万1,207人が来場した。(『プレス技術』編集部、『型技術』編集部)

アマダ

 アマダは、曲げ加工用の協働ロボット「CR-010B」を初披露。ベンディングマシンのNC装置からプログラムを呼び出し、それをもとにロボットの動作の“ひな形”をつくる「ロボットプログラム簡易作成ツール」でティーチングの時間を短縮した。可搬重量はグリッパの重さを含め10㎏。動作範囲内に立ち入る人を監視するレーザスキャナと組み合わせることで柵が不要になり、安全性と省スペースを両立できる。

アイダエンジニアリング

 アイダエンジニアリングは角形電池ケース成形専用機「DPH-80-30」を展示した。5工程の金型を横に並べ、アシスト絞り機構を組み込み多段成形する。パンチは水平方向に動かして逐次成形するため、従来の絞り加工に比べて低荷重にでき、成形機をコンパクトにできる。また、工程数の削減で金型費を低減でき、さらに成形時の加工油の使用量も削減できるので環境負荷も低減できる。

アマダプレスシステム

 アマダプレスシステムは、サーボプレス機「SDEW8010iⅢ GORIKI」とNCレベラフィーダ「ALFAS03KR」、ファイバレーザ加工機「ML-7350GL」の組合せによるプレス加工品のトレーサビリティの向上を提案した。EV向けバッテリのふたをサンプルに、被加工材をレーザ加工機でナンバリングしてからプレス加工する。ナンバリングは半角英数字および記号で10文字を0.3秒で刻印でき、文字・数字のほかにQRコードやバーコードも刻印できる。

コマツ産機

 コマツ産機は、位置と荷重を制御できるサーボプレス機「SERVO H1F200-2」を展示した。後方の2本のフレームに荷重計を設置し、稼働中のプレス機の荷重を±10kN以内に制御する。従来の位置制御(±10μm)と高精度なプレス成形を提供する。また、成形負荷をモニタリングするシステムも搭載してDXを加速させ、金型寿命の向上や製品の品質安定につなげられると言う。

しのはらプレスサービス

 しのはらプレスサービスは シャッターガードと協働ロボットを組み合わせてプレス加工をデモンストレーションした。同社のシャッターガードは、人の腕と同様にロボットのアームの出し入れでも自動起動(開閉)するため、プレス機とロボットとの電気的接続を不要にできる。また、協働ロボットはキャスターに搭載して簡単に移動でき、安全柵が不要でレイアウトの自由度も高い。

伊達機械

 伊達機械は、板厚4.5mm使用のレベラフィーダ「NCML2-SPRシリーズ」を展示した。これまで板厚3.2mmと同6mmのレベラフィーダは製品化してきたが、顧客の大きな需要に応える形で板厚4.5mmのレベラフィーダを新規に開発した。同機はピンチロール式のためコイルがばらけず、ワークロールが上下に150mm開口するため安全にロールを洗浄できる。

型研精工

 型研精工は、3次元リニアサーボトランスファ装置「KTES200HS-200L」を展示した。生産速度を上げるためフィードバーの素材にカーボンファイバー樹脂を採用。位置精度はサーボトランスファの±0.1mmに比べて±0.05mmと高い。汎用プレス機に後付けができ、順送加工に比べて材料歩留まりとコストで優位にできると言う。

ニデックドライブテクノロジー

 ニデックドライブテクノロジーは、ストレートサイド型リンクプレス「SX-8-360」を同展で初披露した。リンクプレスとしては世界最速の3,000spmを実現。ストローク長さは7mm。ナックルリンク機構の設計により、高速プレス加工に伴う発熱によるクランクシャフトの熱膨張をリンク機構で相殺することで下死点の精度のばらつきを抑える。また、現場の限られた広さでより多くのプレス機を設置できるよう省スペース化も行った。微細コネクタ部品の加工などの用途を想定する。

エイチアンドエフ

 エイチアンドエフは、レーザブランキングラインをイメージした各種カット材のサンプルとして、出力10kWのファイバレーザで切断した亜鉛めっき鋼板(板厚0.65~3.2mm)、アルミ(板厚1.2 mm、3.2mm)、ステンレス(板厚1.2 mm)を展示した。プレスの切断加工に比べて金型を不要にでき、振動がなく静粛性を保てることもアピールした。

バイストロニックジャパン

 バイストロニックジャパンは、出力30kWのファイバーレーザ加工機による厚板切断を実演。写真は左から厚さ60mmの鋼材、50mmのステンレス、50mmのアルミニウム。高出力での連続加工を実現するため新型加工ヘッドを搭載し、保護ガラスの耐久性も見直した。酸素加工(バリは少ないが加工速度が遅い)と窒素加工(速度は速いが硬いバリが発生)のデメリットを補うミックスガス加工の有効性も訴えた。

村田機械

 「切断」と「切削」の複合化を提案したのは村田機械。ファイバーレーザ複合加工機「LS3015MC」はレーザ加工用と切削加工用のユニットを搭載し、中・厚板のレーザ切断、ドリル加工、タップ加工、座繰り加工を1台で行える。レーザ切断後にマシニングセンタに載せ換える必要がなく、コスト削減が可能だ。写真のサンプルは厚さ9mm、サイズ120×120mmのSS400、加工時間は工具段取りを含め10分22秒。

レーザ技術サービス

 レーザ技術サービスは、Penta Laser社製のCNCファイバーレーザパイプ切断機「WPB 6025BV-D」を出展。全自動で材料を投入し、45°までのベベル加工(斜めカット)が可能。機内でドリル加工やタップ加工もできる。Penta Laser社は中国の整天レーザグループとイタリアのEL.EN.グループによる2007年設立の合弁企業。「切断面がテーパにならず、直角にできる点が顧客に評価されている」(担当者)。

キャドマック

 キャドマックは、板金製造データベースシステム「DataPocket」の新オプションとして、現場で必要な情報を検索・確認できるタブレット端末「TouchPocket」を紹介。図面や段取り手順、作業の注意点を記録した画像などのデータを現場にいながら検索でき、現場で撮影した画像を製品に紐づけて保存することも可能だ。「データがあるのに見つからず、探したり、新たにつくったりするムダをなくせる」(担当者)。
103 件
〈 1 / 3 〉

関連記事