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プレス技術 連載「モノづくり革新の旗手たち」

2025.04.17

独自技術の開発によりレーザ多孔加工を確立 量産化への道を拓く

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武蔵ワイヤード㈱[旧㈱ワイヤード] 代表取締役
外山達志氏

今、従業員数はどのくらいですか。

役員を入れて15 名。この1 年で新しい仲間が5 人増えました。ですが、これからどんどん手が足りなくなってくるので、提携先を含めて協力いただけるよう積極的に声を掛けていくつもりです。また、これまでは技術経験がある方が入ってきているのですが、来年からは新卒も採用する予定です。当社に見学に来ていただき、実際にレーザ加工機に触れたり加工を見てもらうことで当社の方向性や社風を感じてもらう機会を作りたいと思っています。

開発はどのように行われているのですか。

今は当社から営業することはなく、基本的には、お客様の方から「こんなことできないか?」とお声を掛けていただいています。開発部隊は、設計、光学系、制御というようにいくつかの担当分野に分かれていますが、いざ案件をいただいたときにはすべて必要になりますので全員であたります。それぞれ専門技術を持った人間ということもあり、面白いとなれば、公私を越えてのめり込む性質の人間が多く、そこがパワーの源でもあるのかなと思います。

飛躍の予感、世界を変えたい

ここまでの手応えは。

前身の企業の時代を含め、ここまでまったく利益が出ていませんでしたが、ここへきてようやくジャンプアップできると感じています。収益を上げない限り、これ以上開発は進みません。これからは先行投資と収益の両輪で好循環を築いていきたいと思っています。

そのための課題は。

当社のレーザ多孔加工の強みは量産適用が可能な加工スピード。世界的に見ても大きなアドバンテージがあると見ています。ですが、光学技術の先進国である欧米と比べて応用を積み重ねてきた経験が足りず、さらなる需要の掘り起こしが不可欠です。少なくとも、これから先の5 年間はそのための布石でもあると捉えています。今回の資本提携もそれが狙いの一つです。提携先も「一緒に世界で勝負しよう」とおっしゃってくださっており、この先、10 年後には当たり前のように当社の製品が世界中で使われている状況になれるといいなと思っています。お陰様で現在、使ってみようというお客様どんどん増えており、引き合いの数にとても追いつかない状態にあります。

どんな会社にしたいですか。

今よりも事業を大きくしたいとは思っていますが、人数を含めて会社の規模にこだわりはありません。当社は「光を通して世界を築く」という理念を掲げていますが、レーザ加工を通じて、世界を変えたいと本気で考えています。なので、社内外を問わず、ぜひそういう仲間を増やしていきたいと思っています。極端なことを言うと、会社の利益云々よりも、この技術が世の中に広まることが大切だというのが我々の想いです。ただ、広まるためには、当然、きちんと収益を上げて事業として成立していなければなりません。自分たちの技術が世の中の役に立ち、その結果、後から収益などが付いてくればいいという考えです。当社は、開発がメインの会社なので、まずは自分たちが楽しめる仕事をみんなで作り上げていく、そんな開発集団であってほしいなと望んでいます。
とやま たつし:1974 年生まれ。50 歳。大手銀行勤務およびフィルム成形メーカーを経て、2014 年、旧ワイヤード設立。2017 年、代表取締役就任。家族は妻と長男。趣味はサッカー。
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