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プレス技術 連載「モノづくり革新の旗手たち」

2025.01.18

高度な金型技術をベースに量試一貫のサポートを展開 顧客の課題解決に貢献する

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㈱サンワ金型 代表取締役
鈴木大輔氏

企業利益と働きやすさの二兎を追う

編集部

創業の経緯は。

鈴木

当社は私の父親を含む3 兄弟が独立して始めた会社です。きっかけは大手部品メーカーでウデの良い金型仕上げ師だった長男(初代社長)が自らの実力を試そうと1970 年に独立。「お前らも来い」とそれぞれ自動車関連企業にいた弟たちを引っ張り込んだと聞いています。当初は長男の勤務していた大手部品メーカーからの仕事がメイン。知り合いの工場に間借りし、必死に仕事を増やしていったそうです。ちなみに私は次男(三代目社長)の息子ですが、三男(四代目社長・現会長)の跡を継ぎましたので五代目になります。

編集部

ご自身が入社された経緯は。

鈴木

大学を卒業し、25 歳のときに入社しました。2004 年のときです。当時の会社規模は10 人ほど、親世代が築き上げたまさに職人集団とも言うべき組織でした。子供の頃、父親の帰宅は夜9時をまわるのは当たり前でとても将来同じ仕事に就きたいとは思えませんでした。大学に入ると漠然と自分で起業して一から事業を始めたいと思うようになりました。ところが、その話を3 つ上の先輩にすると、創業の楽しさもあるけど、会社を大きくしていく楽しさもあるだろうと諭され、そこから考え方を変えました。入社して久しぶりに工場に入ると、子どもの頃に嗅いだ鉄の匂いに懐かしさを覚えました。

編集部

入社以降のキャリアは。

鈴木

最初は機械加工、そのあとCAM、設計、営業などひと通りを経験しました。入社当初、機械加工の現場には職人肌の厳しい先輩がいて、私も負けん気が強く何かと衝突していましたので何とか見返してやろう思っていました。ところが20 年超のキャリアの差は歴然で同じ土俵では相当時間が掛かると踏んで、私ともう一人、若手の同僚を付けてもらって当時導入したての3D CADやCAM を使った設計・製造に挑戦しました。この同僚やCAM メーカーの協力もあり、技術をものにすることができるとお客様から褒められるようになり、今度はそれが巡って社内でも認めてもらえるようになりました。すると、職人たちとの関係も次第にスムーズになっていき、仕事を現場にお願いする際にも「よし。やったるか」と言ってくれるようになりました。

編集部

当時の職場の課題は。

鈴木

職人集団であったこともあり、属人的な部分も多く、非効率であることが多かったです。ですから、私は入社以来今日まで、CAD/CAM/CAE などの設計製造ツールはもちろん、グループウェアやオンライン会議、さらにSNS など便利なものは徹底的に導入して業務改善に奔走しています。当社は平均年齢35 歳と比較的若い会社ですが、74 歳の会長も毎日Slack で情報交換しています。ICT の導入は、機密漏洩などリスクを考慮する必要がありますが、効率面でも情報共有のスピードでも段違いのレベルになり、やらないことによるリスクの方がはるかに大きいと考えます。

編集部

独自のフレックスタイム制を導入されています。

鈴木

最低限の就業ルールを守ったうえで、一定の所定労働時間を働いたらOK というルールです。私自身が人の親になったこともあり、産休や育休を取り込んだうえで、どうやったら会社のメンバー全員に力を発揮してもらえるか、いろいろと検討していくうちにフレックスタイムに行き着きました。ただ、フレックスタイム制はルールが曖昧で業態ごとに相性の良し悪しがあるので、労務士さんと相談しながら慎重に進めました。

編集部

労働の密度が保てるか不安はありませんでしたか。

鈴木

最初は効率が下がるのではないかと不安もありましたが、実際にやってみるとそれ以上に良い効果が出ていると感じています。思わぬ成果だったのが、仕事が捌ききれないときも私から「出て来てください」と言わなくても人が揃うようになったことです。Slack などコミュニケーションツールを通じて、忙しい状況が皆に見えているので「ちょっと忙しそうなので、ここは出ますね」と自主的に出てくれるようになりました。そういう意味ではICT などで仕事が可視化できていたことがキーだったように思います。
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