最後に取り上げるのは、各ラインアップの具体的な活用イメージだ。例えば、「ワークが到着したことを人に知らせる仕組みをつくりたい」場合を考えてみる(図7)。
届いたワークを扱う人が比較的近い距離で作業にあたっているのであれば、「標準モデル」のSiO コントローラを使い、ワークの到着を検知し、ブザーを鳴らしたり、ランプを光らせたりするだけでも十分だろう。
一方、普段は工場内を巡回していたり、事務所など別の場所にいたりする場合には、SiOt とIoT︲Monitor による「メール送信」やパソコン画面上での「ランプ表示」などが役に立つ。また、作業をする方自身は近くにいる場合でも、ワークが到着したタイミングを記録しておきたいのであれば、同じくSiOt とIoT︲Monitor を使った「ログ保存」機能が有効だ。
一方、「ログ保存」はしておきたいが、常時パソコンを使用したくない場合には、SiOX の「SD カードへの直接保存」を使うと良い。こちらの機能はネットワーク遅延などが発生した場合にも影響を受けることがなく、より正確な記録を残すことができる点もメリットだ。さらにSiOX であれば、届いたワークのバーコードを読み取って、収納する棚のランプを光らせるといった後工程にも活用しやすい。
ほかに、ワークが到着するラインが並列に複数並んでおり、多数の入出力機器の使用が必要であれば、MiOに接続対応のコントローラを複数つなげて使うといったことが考えられる。SiO シリーズの導入にあたっては、実現したいイメージを具体的に決め、機種を選定いただければと思う。
SiO シリーズは発売後、ユーザーから寄せられる意見・要望も参考に改良を重ね、ラインアップの拡充や周辺機器の充実を図る中で多くの支持を得た結果、2024 年1 月には累計販売台数3 万台を突破した。制御は初めてというユーザーも多いが「やってみたらできた」という声を多く伺っている。現場の自動化やスモールDX にお悩みの際はぜひ一度お試しいただきたい。